韓国旅行の楽しみの一つといえば、ショッピングではないでしょうか。コスメやファッション、食料品など魅力的な商品がたくさんありますが、その購入金額に税金が含まれていることをご存じですか。
実は、外国人旅行者はその税金を返してもらえる「タックスリファンド」という制度を利用できます。
この記事では、韓国のタックスリファンドとは何かという基本から、具体的なやり方を丁寧に解説します。タックスフリーになるのはいくらからなのか、そして最終的にいくら返ってくるのか、見方が分かりにくいレシートについても説明しますので、ご安心ください。
また、市内での手続きや、仁川空港・金浦空港での手続きの違い、便利な機械はどこにあるのか、その使用方法まで網羅しています。クレジットカードの場合の注意点や、もし手続きをし忘れた場合の対処法も紹介します。
さらに、買い物だけでなくタックスリファンドできるホテルや、美容整形費用のタックスリファンドといった特別なケースにも触れていきます。
この記事を読むことで、タックスリファンド韓国のやり方に関するあらゆる疑問を解消できるはずです。

この記事を読み韓国の免税制度を理解し、損をしないようにショッピングを楽しみましょう!
- 韓国に存在する3種類の免税制度の基本ルール
- 市内や空港におけるタックスリファンドの具体的な手続きの流れ
- 手続きを忘れた場合など、トラブル発生時の正しい対処法
- 買い物以外も対象になるホテルや美容整形での還付制度
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タックスリファンド韓国でのやり方!初心者向けガイド


らくたびKOREA(イメージ)
- 韓国のタックスリファンドとは?仕組みを解説
- タックスフリーはいくらから?いくら返ってくる?
- 還付手続きに必須となるレシートの見方
- クレジットカードの場合の注意点と流れ
- もし手続きをし忘れた場合の対処法
韓国のタックスリファンドとは?仕組みを解説


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韓国旅行者が利用できる免税制度は、主に3種類存在します。それぞれの仕組みを理解することで、よりスムーズでお得な買い物が可能になります。
第一に「事前免税(Duty Free)」です。
これは、空港や市内の免税店で利用できる制度で、商品価格にそもそも関税や消費税が含まれていません。購入時にパスポートと航空券を提示するだけでよく、手続きが最も簡単な方法です。
第二に「即時還付制度」があります。
一部の百貨店や大型マート、ドラッグストアなどで導入されており、会計時にパスポートを提示すると、その場で消費税が差し引かれた金額で購入できます。ただし、1回の購入金額が15,000ウォン以上70万ウォン未満、滞在中の総購入額が500万ウォンまでといった条件があります。
第三に「事後免税制度(Tax Refund)」です。
「TAX FREE」のロゴがある店舗での購入後、旅行者自身が空港や市内のカウンターで手続きを行い、税金の還付を受ける仕組みを指します。韓国でショッピングをする際、 商品代金には外国人旅行者が支払う必要のない「付加価値税(VAT)」が含まれています。
「事後免税制度」とは、 その「付加価値税(VAT)」が還付される仕組みのことです。



この記事では、主にこの事後免税制度のやり方について詳しく解説を進めていきます。
タックスフリーはいくらから?いくら返ってくる?


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事後免税制度を利用するためには、まず「いくらから」対象になるのかを知る必要があります。
現在の制度では、「TAX FREE」加盟店1店舗あたり、1回の会計で15,000ウォン以上の買い物をした場合にタックスリファンドの対象となります。
次に「いくら返ってくるか」という点ですが、韓国の付加価値税は10%です。
しかし、全額がそのまま戻ってくるわけではありません。還付手続きを代行する運営会社の手数料が差し引かれるため、旅行者が実際に受け取れる金額は、購入額の約4%から最大で9%程度になります。
還付率は購入金額が高くなるほど上昇する傾向にあります。以下に、購入金額に応じた還付額の目安をまとめましたので、参考にしてください。
購入金額(ウォン) | 還付金額の目安(ウォン) |
---|---|
15,000~29,999 | 1,000 |
30,000~49,999 | 2,000 |
50,000~74,999 | 3,500 |
75,000~99,999 | 5,000 |
100,000~124,999 | 7,000 |
200,000~224,999 | 12,000 |
500,000~ | 35,000~ |
※上記はあくまで目安であり、還付代行会社によって金額は多少異なります。
還付手続きに必須となるレシートの見方
タックスリファンドの手続きを進める上で、店舗で受け取る書類が非常に大切です。
会計の際にパスポートを提示すると、通常のレシートに加えて「リファンドチェック」と呼ばれる専用の免税書類が発行されます。
このリファンドチェックには、還付手続きに必要な情報がすべて記載されています。特に重要なのが、手続きを行うKIOSK(自動払い戻し機)でスキャンするためのバーコードやQRコードです。
また、パスポート番号や氏名などの個人情報、購入品の詳細、そして還付額が明記されています。
書類を受け取ったら、記載されているパスポート番号や氏名に誤りがないかを確認する習慣をつけると良いでしょう。



このリファンドチェックを紛失してしまうと、原則として税金の還付は受けられなくなります。旅行中は、他のレシートと混ざらないように専用のファイルにまとめて保管しておくことをお勧めします。
クレジットカードの場合の注意点と流れ


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タックスリファンドの手続きは、現金払いだけでなくクレジットカードで購入した商品ももちろん対象です。しかし、クレジットカードを利用する際には、特有の注意点が存在します。
市内還付カウンターでの利用
市内の還付カウンターで現金による即時還付を受ける場合、本人名義のクレジットカードの提示が必須となります。これは、還付金を先に受け取るための保証金(デポジット)としてカード情報を登録する必要があるためです。
このとき、クレジットカードで還付額と同等か、それ以上の金額(還付額の15~20%を加算した額)が仮決済されます。そして、出国時に空港で所定の手続きを完了させると、この仮決済が取り消される仕組みです。
もし空港での手続きを忘れてしまうと、保証金が実際に請求されてしまうため、くれぐれも注意が必要です。
還付金の受け取り方法として
空港のカウンターが閉まっている場合や、現金以外の方法で還付を受けたい場合は、リファンドチェックにクレジットカード番号を記入し、専用ポストに投函することで後日口座に振り込んでもらうことも可能です。
この場合、還付金が振り込まれるまでに1~3ヶ月ほど時間がかかることがあります。カード会社によってタイミングは異なりますので、すぐに振り込まれなくても慌てずに待ちましょう。
もし手続きをし忘れた場合の対処法
「空港で時間がなくて手続きできなかった」「うっかり忘れて帰国してしまった」というケースも考えられます。
手続きを完全にし忘れた場合、残念ながら税金の還付を受けることは難しくなります。
ただし、まだ諦める必要がないケースも存在します。それは、出国する空港の税関で「輸出証明スタンプ」をリファンドチェックに受領している、またはKIOSKで搬出確認の申告を済ませている場合です。
この輸出証明さえ完了していれば、帰国後でも郵送やEメールで還付申請を受け付けてくれる代行会社があります。
リファンドチェックに記載されている運営会社(Global Tax Freeなど)の公式サイトを確認し、必要書類を問い合わせてみましょう。
前述の通り、市内で現金還付を受けたにもかかわらず、空港での輸出証明の手続きを忘れた場合は、保証金として登録したクレジットカードに還付額と手数料が請求されてしまいます。



これを避けるためにも、空港では時間に余裕を持って行動することが大切です。
タックスリファンド韓国でのやり方!場所別ガイド


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- タックスリファンド全体のやり方を解説
- 市内での手続きカウンターの場所と流れ
- 仁川・金浦空港での手続きと機械はどこ?使用方法
- 意外と知らないタックスリファンドできるホテル
- 美容整形費用のタックスリファンド制度
タックスリファンド全体のやり方を解説


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事後免税制度(Tax Refund)を利用した税金還付のやり方は、一見複雑に思えるかもしれませんが、全体の流れを把握すれば難しくありません。手続きは大きく分けて4つのステップで構成されています。
- 買い物と書類の受領 「TAX FREE」の表示がある加盟店で15,000ウォン以上の買い物をし、会計時にパスポートを提示して「リファンドチェック(免税書類)」を受け取ります。
- 還付手続きの場所を選択 受け取ったリファンドチェックを基に、税金をどこで還付してもらうかを決めます。選択肢は主に「韓国内の市内カウンター」か「出国する空港」の2つです。
- 還付申請と輸出証明 選んだ場所で、パスポートやリファンドチェックを提示して還付申請を行います。最終的には、商品を購入した本人が品物を国外に持ち出すこと(輸出)を証明する手続きが必要です。
- 還付金の受け取り 手続きが完了すると、現金やクレジットカード経由で還付金が払い戻されます。
このように、基本的な流れは「書類をもらう→手続きする→お金が戻る」というシンプルなものです。次の項目から、場所別の具体的な手続き方法を解説します。
市内での手続きカウンターの場所と流れ


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市内の中心部、特に観光客が多く訪れる明洞などには、タックスリファンドの専用カウンターやKIOSKが設置されています。ここで手続きを行う最大のメリットは、還付金をウォン現金で先に受け取り、残りの滞在期間中に使える点です。
手続きの流れは以下の通りです。
- カウンターへ訪問 購入したレシート(原本)、リファンドチェック、パスポート、そして保証金(デポジット)用のクレジットカードを持って、指定のカウンターへ行きます。
- 書類を提出し、現金を受け取る 書類を提示すると、その場で手数料を差し引いた還付金が現金(ウォン)で支払われます。同時に、前述の通り、クレジットカードで保証金の仮決済が行われます。
- 【最重要】空港での最終手続き 市内で現金を受け取った後、必ず出国する空港のKIOSKまたは税関で「輸出証明」の手続きを完了させる必要があります。パスポートとリファンドチェックをスキャンさせるだけの簡単な作業ですが、これを忘れると保証金が請求されてしまうため、絶対に忘れないようにしてください。



市内での還付の際には、クレジットカードが必要となります。
仁川・金浦空港での手続きと機械はどこ?使用方法


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韓国内で最も多くの旅行者が利用する仁川国際空港と金浦国際空港では、KIOSK(自動払い戻し機)を利用したタックスリファンド手続きが主流です。これにより、カウンターに並ぶ時間が短縮され、非常にスムーズになりました。
空港での手続きの流れ
帰国✈️アンニョン🇰🇷
— アゴ🇰🇷渡韓次はリフト系 (@yy_arj0ph) May 20, 2025
江南から仁川空港はリムジンバスで1時間
3時間前でもチェックインできた✈︎
チェックイン→機械でタックスリファンドの準備?→保安検査→出国審査→28番ゲートでタックスリファンドのお金受け取り🇯🇵🇰🇷ウォンで欲しい場合は機械の方に並ぶらしい👀 pic.twitter.com/JEYh2uP2Y0
- チェックイン前にKIOSKでスキャン 航空会社のカウンターでチェックインを済ませる前に、まず出発フロアにあるタックスリファンド用KIOSKへ向かいます。言語を選択し、パスポート、そして各店舗でもらったリファンドチェックのバーコードを順番にスキャンさせます。
- 税関検査の要否を確認 スキャン後、モニターに「税関検査不要(手続き完了)」と表示されれば、そのまま保安検査場へ進んで問題ありません。しかし、還付額が高額な場合(目安として75,000ウォン以上)や、ランダムで選ばれた場合には「税関へお越しください」と表示されます。
- 税関での手続き(必要な場合のみ) 税関へ行くよう指示された場合は、税関係員にパスポート、リファンドチェック、そして購入品(未開封)を提示し、輸出証明のスタンプをもらいます。このため、税関検査の対象になる可能性のある商品は、スーツケースを預ける前に手元に用意しておく必要があります。
- 保安検査後、還付金を受け取る 出国審査を終えた後、搭乗ゲートエリアにあるリファンドカウンターまたはKIOSKで、最終的に現金(ウォン、円、ドルなど)を受け取ります。
機械(KIOSK)の場所
- 仁川国際空港:第1・第2ターミナル共に、出発階のチェックインカウンター周辺(出国審査前)と、免税エリア内(出国審査後)の複数箇所に設置されています。
- 金浦国際空港:出発階の1番ゲート付近(出国審査前)と、免税エリアの36番ゲート付近(出国審査後)に設置されています。
意外と知らないタックスリファンドできるホテル


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タックスリファンドの対象は、ショッピングだけではありません。外国人観光客を対象に、特定のホテルの宿泊料金に含まれる付加価値税が還付される「ホテルタックスリファンド」という制度も存在します。
この制度を利用するには、以下の条件を満たす必要があります。
・文化体育観光部が指定した対象ホテルに宿泊すること
・1回の滞在が30泊以下であること
・宿泊料金をホテルで直接支払うこと(予約サイトでの事前決済は対象外)
・チェックアウトから3ヶ月以内に出国すること
利用方法は、チェックアウト時にホテルから「ホテルタックスリファンドチェック」という書類を発行してもらい、それを空港のカウンターやKIOSKで手続きするだけです。
ただし、この制度は2025年12月31日までの期間限定措置であり、対象ホテルも四半期ごとに更新されます。滞在予定のホテルが対象かどうか、また利用する際は必ず「現地決済」で予約することを忘れないようにしましょう。
美容整形費用のタックスリファンド制度


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韓国は美容大国としても知られており、美容医療サービスを受けるために訪れる旅行者も少なくありません。
実は、この美容整形費用についても、付加価値税の還付を受けることが可能です。
対象となるのは、外国人患者誘致医療機関として正式に登録されているクリニックで受けた、二重まぶた手術や鼻の整形、脂肪吸引、美肌治療といった美容目的の施術です。
手続きには、クリニックが発行する「医療サービス供給確認書」という専用の書類が必要になります。これを他のショッピングのリファンドチェックと同様に、空港のカウンターやKIOSKで手続きします。
商品と違って現物を見せる必要がないため、手続きは比較的スムーズです。
しかし、この美容医療に関するタックスリファンド制度も、現在のところ2025年12月31日をもって終了する予定とされています。



高額になりがちな美容医療費用の10%が還付されるのは非常に大きなメリットですので、制度の利用を検討している方は、終了時期を念頭に計画を立てることをお勧めします。
タックスリファンド韓国でのやり方:まとめ
この記事のポイントをまとめました。
- 韓国の免税制度は主に「事前免税」「即時還付」「事後免税」の3種類
- 事後免税は「TAX FREE」加盟店で1店舗15,000ウォン以上の買い物が対象
- 還付率は手数料が引かれ購入額の約4%~9%が目安
- 手続きにはパスポートと店舗発行の「リファンドチェック」が必須
- 空港ではKIOSK(自動払い戻し機)での手続きが基本
- パスポートとリファンドチェックのバーコードをスキャンして申請
- 市内カウンターで先に現金を受け取ることも可能
- 市内還付を利用した場合も空港での最終手続きは必要不可欠
- 空港での手続きを忘れると市内還付の保証金が請求されるので注意
- 還付額が約75,000ウォン以上の高額な場合は税関検査の対象になりやすい
- 手続きをし忘れても輸出申告が済んでいれば帰国後に申請できる場合がある
- 特定のホテルでは宿泊料金のタックスリファンドも利用可能
- ホテルでの還付は現地決済が条件
- 美容整形費用も還付対象となる場合がある
- ホテルと美容医療の還付制度は2025年12月末で終了予定