韓国旅行の夜、観光で疲れて外食する気力がない時や、一人でレストランに入りづらいと感じたことはありませんか。そんな時に便利なのが、韓国の出前(ペダル)文化です。
この記事では、韓国の出前をホテルで楽しみたいと考えているあなたのために、その文化と歴史的背景から、出前文化はなぜこれほど発展したのか、そしてどんなメニューが人気なのかを解説します。
さらに、日本人におすすめのアプリ3選として、人気の「ペダル民族」の登録方法と使い方、外国人も使いやすい「SHUTTLE」、そして電話番号なしでも使える「ヨギヨ」の利用法まで、具体的な手順を詳しくご紹介。
値段の目安や、Papagoがあれば注文に迷わないコツ、ホテルで出前を頼む際の注意点にも触れ、あなたの韓国滞在をより豊かにする情報を提供します。

ちょっと疲れた夜や、ホテルでゆっくりしたい時など、便利な出前(ペダル)を利用してみましょう!
- 韓国の便利な出前文化の背景と特徴
- 日本人旅行者でも使いやすい出前アプリ
- アプリの登録から注文までの具体的な手順
- ホテルで出前を頼む際の注意点とコツ
韓国の出前をホテルで楽しむための基本知識
- 韓国の出前(ペダル)文化と歴史
- 発展した背景、出前文化はなぜ根付いた?
- 定番からスイーツまで!どんなメニューが人気?
- 配達料込みの値段の目安はどのくらい?
- Papagoがあれば注文に迷わない理由
韓国の出前(ペダル)文化と歴史


らくたびKOREA(イメージ)
韓国の「出前」は、韓国語で「배달(ペダル)」と呼ばれ、単なるフードデリバリーサービスではなく、人々の生活に深く根付いた文化の一つです。
その歴史は非常に古く、記録によれば朝鮮時代にまで遡ります。1768年に冷麺を配達したのが始まりとされており、その後1920年代にはソルロンタン、1960年代にはチャジャンミョン(ジャージャー麺)といった中華料理が定番メニューに加わりました。
このように古くから存在するペダル文化ですが、スマートフォンの普及とともに爆発的に進化を遂げました。現在では、専用アプリを通じてチキンやピザはもちろん、カフェのコーヒー一杯から有名レストランの料理、さらにはコンビニの商品まで、注文できないものを探す方が難しいほど多様化しています。
単に食事を運ぶだけでなく、公園のベンチや漢江の河川敷といった屋外の指定場所にも届けてくれる柔軟性は、韓国のペダル文化を象徴する特徴と言えるでしょう。



ホテルへももちろんですが、いろんな場所に配達してもらえるので非常に便利なサービスです!
発展した背景、出前文化はなぜ根付いた?
韓国で出前文化がこれほどまでに発展したのには、いくつかの理由が考えられます。
まず挙げられるのが、地理的・社会的な要因です。韓国、特にソウルのような都市部は人口密度が非常に高く、無数の飲食店と住居が密集しています。この環境は、配達効率を最大化し、多くの店舗がデリバリーサービスに参入しやすい土壌となりました。
次に、韓国特有の「빨리빨리(パルリパルリ/早く早く)」という文化も影響しています。迅速さを重視する国民性から、注文してからすぐに届くスピーディーな配達サービスが求められ、それに応える形で業界全体が進化してきました。
また、深夜まで食事やお酒を楽しむ「夜食文化」の存在も大きいです。夜遅くにチキンとビール(チメク)やチョッパル(豚足)などを注文するのは、ごく一般的な光景です。
これに加えて、近年ではスマートフォンアプリの普及が決定的な役割を果たしました。簡単な操作で注文から決済まで完結できる手軽さが利用者を増やし、市場の拡大を力強く後押ししたのです。
定番からスイーツまで!どんなメニューが人気?
韓国のペダルで注文できるメニューの豊富さは、日本のデリバリーサービスと比較しても際立っています。その中でも特に人気が高く、多くの人々に愛されている定番メニューがいくつかあります。
不動の人気を誇るチキンと中華料理


らくたびKOREA(イメージ)
ペダルの王様といえば、フライドチキンです。サクサクの衣が特徴のフライドチキンや、甘辛いソースを絡めたヤンニョムチキンなど、ブランドごとに味付けやスタイルは多種多様。
ビールとの組み合わせは「치맥(チメク)」と呼ばれ、最高の相性です。 また、チャジャンミョン(韓国風ジャージャー麺)やチャンポンといった韓国風中華料理も、昔からの定番メニューとして根強い人気を誇ります。
小腹が空いた時や夜食にぴったりのメニュー


らくたびKOREA(イメージ)
トッポッキやスンデ(豚の腸詰め)、キンパ(韓国風海苔巻き)といった屋台でおなじみの粉食(プンシク)メニューも、手軽な食事や夜食として人気があります。
他にも、コラーゲンが豊富とされるチョッパル(豚足)やポッサム(茹で豚)は、お酒のおつまみとしてもよく注文されます。
食事以外も充実のラインナップ
近年では食事だけでなく、カフェで提供されるコーヒーやケーキ、さらにはソルビンに代表されるピンス(かき氷)といったデザート類も気軽にデリバリーできます。これにより、自宅やホテルにいながら、本格的なカフェタイムを楽しむことが可能になりました。
配達料込みの値段の目安はどのくらい?


らくたびKOREA(イメージ)
韓国で出前を頼む際の総額は、「料理の価格」と「配達料(ペダルティップ)」の合計で決まります。この配達料は、店舗からの距離や時間帯、天候によって変動しますが、一般的には2,000ウォンから4,000ウォン程度(約200円~400円)が相場です。
ただし、注意点として多くの店舗では「最低注文金額(최소주문금액)」が設定されています。
ここでは、具体的なメニューを例に、配達料込みの総額の目安を見ていきましょう。
事例1:フライドチキン(1羽)を注文する場合
韓国の出前で最もポピュラーなフライドチキンは、半羽ではなく1羽単位での注文が基本です。
- フライドチキン(1羽): 約22,000ウォン
- 配達料: 約3,000ウォン
- 合計目安: 約25,000ウォン(約2,500円)
事例2:チャジャンミョンを一人で注文する場合
チャジャンミョンのような単価が比較的安いメニューを一人前だけ頼む場合、最低注文金額(12,000~15,000ウォン程度が一般的)に満たないことがあります。その際は、ミニサイズの酢豚(タンスユク)などを追加注文する必要があります。
- チャジャンミョン+ミニ酢豚: 約18,000ウォン
- 配達料: 約3,000ウォン
- 合計目安: 約21,000ウォン(約2,100円)
これらの金額はあくまで目安ですが、多くのアプリでは頻繁に割引クーポンが配布されており、これらを活用することで、さらに費用を抑えることが可能です。



総じて、日本のデリバリーサービスと比較すると、配達料は比較的安価な傾向にあり、気軽に利用しやすい価格設定になっています。
Papagoがあれば注文に迷わない理由
韓国の出前アプリの多くは、インターフェースが韓国語のみで、日本語に対応していません。そこで非常に役立つのが、NAVER社が開発した高精度な翻訳アプリ「Papago」です。これがあれば、韓国語が分からなくてもスムーズに注文を進められます。
Papagoが特に便利なのは、画像翻訳機能です。アプリのメニュー画面をスクリーンショットで撮影し、Papagoでその画像を読み込ませるだけで、メニュー名やオプション、注意事項などを瞬時に日本語に翻訳してくれます。これにより、どんな料理なのかを理解した上で、安心して注文できます。
また、お店への要望を伝えたい場合にも役立ちます。「辛さを控えてください」といったリクエストや、アレルギーに関する重要な伝達事項を日本語で入力すれば、自然な韓国語に翻訳してくれます。
そのテキストをコピーしてアプリの要望欄に貼り付けるだけで、お店側に正確に意図を伝えることが可能です。





Papagoをスマートフォンにインストールしておくだけで、言語の壁を大幅に下げることができます。韓国の出前文化を存分に楽しむための必須ツールと言えるでしょう。
韓国の出前をホテルへ!具体的な注文方法
- 日本人旅行者におすすめのアプリ3選
- 人気の「ペダル民族」の登録方法と使い方
- 電話番号なしでも使える「SHUTTLE」とは
- シェア3位!現金払いも可能な「ヨギヨ」
- 失敗しない!ホテルで出前の注意点とは
日本人旅行者におすすめのアプリ3選


らくたびKOREA(イメージ)
韓国には多くの出前アプリがありますが、外国人旅行者が利用する際には、本人認証や決済方法の壁が存在します。ここでは、それらの問題をクリアしやすく、日本人旅行者でも使いやすいおすすめのアプリを3つ紹介します。



それぞれの特徴を理解し、ご自身の状況に合ったアプリを選ぶのがポイントです。
アプリ名 | 特徴 | 言語 | 決済方法 | 電話番号 |
배달의민족 (ペダル民族) | 圧倒的な店舗数と利用者数を誇るNo.1アプリ。メニューが豊富。 | 韓国語, 英語 | 海外発行カード可(非会員注文) | 非会員注文の場合、日本の番号でSMS認証可 |
Shuttle Delivery | 外国人向けに開発されたアプリ。サポートが手厚い。 | 英語・日本語 | 海外発行カード, PayPal可 | 不要 |
요기요 (ヨギヨ) | 業界大手アプリ(現在シェア3位)。現場決済の選択肢が特徴。 | 韓国語 | 現場決済(現金/カード) ※アプリ内決済は韓国発行カードのみ | アカウント登録に必要 |
2025年8月現在の比較表です。
各アプリの詳細情報
1. 배달의민족 (ペダル民族)
- 特徴: 韓国のデリバリー市場で圧倒的なシェア1位を誇ります。登録店舗数が非常に多く、ほとんどの飲食店のデリバリーに対応しています。
- 言語: アプリのUIは韓国語だけでなく英語にも対応しており、外国人利用者も使いやすくなっています。
- 決済方法: 韓国の電話番号がない旅行者でも、「비회원 주문 (非会員注文)」機能を使えば、海外発行のクレジットカードで決済することが可能です。
- 電話番号: 非会員として注文する際に、日本の携帯電話番号(+81)でSMS認証を行うことができます。ただし、会員登録して全ての機能を利用するには、韓国での本人認証が必要となる場合があります。
2. Shuttle Delivery
- 特徴: ソウルの一部エリア(梨泰院、江南など)や平沢の米軍基地周辺など、外国人居住者が多い地域を中心にサービスを展開。顧客サポートも英語・日本語で丁寧に対応してくれるため、韓国語が全く分からなくても安心して利用できます。
- 言語: 完全に日本語と英語に対応しています。
- 決済方法: 海外発行のクレジットカードやPayPalでの支払いが可能で、旅行者にとって最も決済しやすいアプリです。
- 電話番号: Eメールアドレスで登録が可能で、電話番号は必須ではありません。
3. 요기요 (ヨギヨ)
- 特徴: かつては業界2位でしたが、Coupang Eatsの台頭により現在は3位となっています。しかし、依然として多くの店舗が登録している主要アプリの一つです。「만나서 결제 (会って決済)」という現場決済オプションが充実しています。
- 言語: App Storeの表記上は英語対応となっていますが、アプリ開発者が「韓国語ベースのサービス」とコメントしており、実質的には韓国語のみと考えた方が良いでしょう。
- 決済方法: アプリ内でのオンライン決済は韓国発行のカードが必要となるため、旅行者は配達員に直接支払う「現場決済」(現金またはカード)を選択する必要があります。
- 電話番号: アカウントを登録してサービスを継続的に利用する場合、韓国の電話番号による認証が求められます。
このように、どのアプリにもメリットとデメリットがあります。豊富な選択肢から選びたいならペダル民族、手軽さと安心感を重視するならShuttle、現金で支払いたい場合はヨギヨ、というように使い分けるのが賢明です。
人気の「ペダル民族」の登録方法と使い方
「배달의민족(ペダル民族)」は、韓国で最も多くの人が利用している国民的デリバリーアプリです。
以前は外国人旅行者の利用が困難でしたが、近年、日本の電話番号でのSMS認証や海外発行クレジットカードでの決済に対応し、格段に使いやすくなりました。
登録に必要なもの
- SMS(ショートメッセージ)が受信できるスマートフォン
- 配達先の住所(ホテルの住所を韓国語で控えておきましょう)
- 決済用のクレジットカード(VISA, Master, JCBなど)
注文の基本的な流れ
- アプリのダウンロードと会員登録:
App StoreまたはGoogle Playで「배달의민족」と検索してアプリをダウンロードします。登録画面で日本の国番号(+81)を選択し、お持ちの携帯電話番号を入力。届いたSMSに記載されている認証コードを入力すれば登録は完了です。 - 配達先住所の登録:
アプリを開き、トップ画面上部の住所欄をタップして、宿泊しているホテルの住所を韓国語で入力・設定します。部屋番号などの詳細は後から入力します。 - お店とメニューの選択:
チキンやピザといったカテゴリーから、または検索窓に料理名を入力してお店を探します。レビューの評価や写真、人気(인기)マークを参考にメニューを選び、カートに追加します。 - 注文と決済: カート画面に進み、配達先の詳細(部屋番号など)やお店への要望(スプーンやフォークが必要な場合はチェック)を入力します。決済方法で「海外発行カード」を選択し、カード情報を入力して注文を確定させます。
- 受け取り: 注文が完了すると、アプリ内で配達状況を確認できます。配達員が到着したら、ホテルのロビーなどで商品を受け取ります。



インターフェースは韓国語ですが、前述のPapagoなどの翻訳アプリを使えば、問題なく注文を進めることができるでしょう。
電話番号なしでも使える「SHUTTLE」とは
「Shuttle Delivery」は、当初から韓国在住の外国人や旅行者向けに開発されたフードデリバリーサービスです。最大の魅力は、言語と決済の壁がないことです。
アプリは英語に完全対応しており、一部日本語での案内もあるため、韓国語が全く分からなくても直感的に操作できます。会員登録はメールアドレスだけで可能で、韓国の電話番号は必要ありません。
決済方法も、海外で発行された主要なクレジットカード(VISA, Master, Amexなど)やPayPalに対応しているため、旅行者でもスムーズに支払いを完了させることができます。
さらに、カスタマーサポートも英語で対応してくれるため、万が一トラブルが発生した際も安心です。
ただし、デメリットも存在します。ペダル民族などの韓国国内向けアプリと比較すると、登録されている店舗数が少なく、配達可能エリアもソウルの一部地域(江南、龍山、麻浦など)や釜山、平沢などに限定されています。
したがって、Shuttleは「配達エリア内であれば、最も簡単かつ安心して利用できるアプリ」と位置づけられます。特に初めて韓国で出前を頼む方や、韓国語でのやり取りに不安がある方には最適な選択肢です。
シェア3位!現金払いも可能な「ヨギヨ」
「요기요(ヨギヨ)」は、ペダル民族と並ぶ韓国の二大デリバリーアプリの一つです。このアプリの最大の特徴は、「현장결제(ヒョンジャンキョルジェ/現場決済)」という支払い方法が選択できる点にあります。
多くのアプリではオンラインでの事前決済が主流ですが、外国人旅行者の場合、海外発行のクレジットカードが弾かれてしまうケースが稀にあります。しかし、ヨギヨで現場決済を選べば、配達員に直接現金またはカードで支払うことが可能です。これにより、オンライン決済のトラブルを回避できます。
ただし、利用にはいくつかの注意点があります。まず、アプリのアカウント登録自体には電話番号による認証が必要です。また、ペダル民族と同様にアプリは韓国語表記のみなので、翻訳アプリの活用が不可欠です。
最も重要な点は、現場決済を選ぶということは配達員と直接会って支払いをする必要があるということです。配達員が到着した際に、簡単な韓国語でのやり取りや、支払いのための準備が必要になることを念頭に置いておきましょう。
現金で支払う場合は、お釣りがなくてもいいように、なるべく細かいお金を用意しておくとスムーズです。
失敗しない!ホテルで出前の注意点とは


らくたびKOREA(イメージ)
ホテルで出前を頼むのは非常に便利ですが、自宅とは異なる環境のため、いくつか注意すべき点があります。これらを押さえておくことで、トラブルを未然に防ぎ、スムーズに美味しい食事を楽しむことができます。
事前にホテルのルールを確認する
最も大切なのが、宿泊しているホテルが外部からのフードデリバリーを許可しているかを確認することです。ホテルの格や方針によっては、衛生管理やセキュリティ上の理由から、デリバリーの受け取りを禁止または制限(ロビーでの受け取りのみ可など)している場合があります。



注文する前に、フロントデスクに「배달 괜찮아요?(ペダル ケンチャナヨ?/出前は大丈夫ですか?)」と一言確認しておくと安心です。
配達先情報を正確に入力する
アプリで配達先住所を入力する際は、ホテルの正式名称と住所を正確に韓国語で入力してください。さらに、詳細を記入する欄には、必ず部屋番号を明記しましょう。これにより、配達員が迷うのを防ぎます。
受け取りはロビーが基本と心得る
多くのホテルでは、セキュリティの観点から配達員が客室フロアまで入ることを許可していません。そのため、受け取りは1階のフロントやロビーになるのが一般的です。
アプリで配達状況を確認し、配達員が近づいてきたらロビーに降りて待機しておくと、お互いにスムーズです。配達員から電話がかかってくることもありますが、韓国語が分からない場合は、すぐにロビーに向かう旨を伝えるか、フロントのスタッフに対応をお願いするのも一つの方法です。
まとめ|韓国の出前をホテルで満喫しよう
この記事では、韓国の出前(ペダル)をホテルで楽しむための様々な情報をお伝えしてきました。最後に、重要なポイントをまとめます。
- 韓国の出前は「ペダル」と呼ばれ生活に根付いた文化
- その歴史は古く朝鮮時代まで遡る
- 人口密集やパルリパルリ文化が発展の背景にある
- チキンや中華料理が定番メニューとして人気
- カフェのスイーツやコーヒーも注文可能
- 配達料は2,000ウォンから4,000ウォンが目安
- 旅行者におすすめのアプリは主に3種類
- 「ペダル民族」は店舗数が多く選択肢が豊富
- 「Shuttle」は英語対応で外国人に最も使いやすい
- 「ヨギヨ」は現金での現場決済が可能な点が魅力
- アプリの多くは韓国語表記のため翻訳アプリが必須
- Papagoの画像翻訳機能がメニュー解読に役立つ
- 注文前にホテルのデリバリー可否を確認することが大切
- 配達先住所と部屋番号は正確に入力する
- 商品の受け取りはホテルのロビーが基本となる