韓国・ソウルを訪れるなら、ぜひ訪れておきたい歴史的スポットのひとつが青瓦台です。
この記事では、青瓦台の見学に興味がある方に向けて、見学の基本情報から魅力までをわかりやすく紹介します。
そもそも青瓦台とは?読み方は何か、という基本から、いつから見学できるようになったのか、さらには外国人は見学できる?といった素朴な疑問にもお答えしていきます。
また、料金と予約方法はどうなっているのか、青瓦台は日本で言うとどのような施設にあたるのかについても詳しく解説。見学前に知っておきたい行き方 アクセスの方法にも触れます。
所要時間に関しても、どれくらい時間がかかるかという目安を紹介しながら、初めての方でも安心して計画できるよう、シャトルバスの運行情報や、観光に取り入れやすいソウル2泊3日のモデルコースも提案しています。
青瓦台の見学を通して、韓国の歴史と文化をより深く体感してみてください。

人気の青瓦台に関して詳しく解説します。見学の参考にして頂ければ嬉しいです!
- 青瓦台の歴史的背景と建物の役割
- 見学の方法や予約・受付の流れ
- アクセス手段と巡回シャトルバスの利用方法
- 観覧に必要な時間と見どころ施設の内容
青瓦台見学の基本情報と魅力を紹介


らくたびKOREA(イメージ)
- 青瓦台とは?読み方や歴史的背景を解説
- 一般公開はいつから始まったのか
- 青瓦台は日本で言うどんな施設?
- 外国人でも青瓦台を見学できますか?
- 青瓦台を組み込んだソウル2泊3日モデルコース
青瓦台とは?読み方や歴史的背景を解説


らくたびKOREA(イメージ)
青瓦台(チョンワデ)は、かつて韓国大統領の執務室と官邸が置かれていた国家の中枢機関です。
韓国語では「청와대(チョンワデ)」と書き、日本語では「青瓦台(せいがだい)」と読む場合もありますが、観光地名としては「チョンワデ」という読み方が広く使われています。
青瓦台の名称は、屋根に使われているコバルトブルーの瓦に由来しています。この青い瓦屋根は、韓国の伝統建築の中でも特に象徴的なデザインであり、自然と調和した美しさを誇っています。
歴史をさかのぼると、青瓦台が建てられた場所には朝鮮王朝時代から高官の住居がありました。
日本統治時代には朝鮮総督の官邸として使用され、その後、1948年に大韓民国が成立すると、初代大統領・李承晩がこの場所を大統領官邸として使用し、「景武台」と名付けました。
その後、1960年に「青瓦台」へと正式に改称され、歴代の大統領がこの場所で執務や生活を行ってきました。
このように、青瓦台は韓国政治の中心として長い間使用されてきた建物であり、その象徴的な存在感と美しい建築様式から、多くの人々にとって特別な意味を持つ場所といえるでしょう。



初めて訪れた際は壮大さに圧倒されました!
一般公開はいつから始まったのか


青瓦台(イメージ) 画像出展:ソウル観光財団
青瓦台が一般に公開されるようになったのは、2022年5月からです。
これは第20代大統領として就任した尹錫悦(ユン・ソギョル)氏が、大統領府の機能を新たに龍山(ヨンサン)へ移転させたことが大きなきっかけとなりました。
それまで青瓦台は、厳重な警備のもとで一般市民の立ち入りが厳しく制限されており、ごく一部の区域しか見学できませんでした。にもかかわらず、観光客の関心は高く、外から写真を撮るだけという人も多く見られました。
政権交代により、青瓦台の建物と敷地が市民に開放され、無料で見学できるようになったことで、大きな注目を集めました。
現在は公式ウェブサイトを通じて事前予約することで、誰でも青瓦台の内部や庭園、迎賓館などを自由に見学することが可能です。
この一般公開によって、韓国の政治と歴史、そして建築美をより身近に感じられる場所として、青瓦台はソウルを代表する観光名所のひとつになりました。
青瓦台は日本で言うどんな施設?


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青瓦台は、韓国の大統領が執務を行い、公的な生活を送っていた場所で、日本で言えば「総理大臣官邸」と「赤坂迎賓館」を合わせたような施設にあたります。
執務スペースだけでなく、公式行事や外国賓客の応接、さらには私的な生活の場も敷地内に含まれていたため、非常に多機能で広大な施設です。
建物は韓国の伝統建築様式に則って設計されており、とりわけ特徴的なのが15万枚以上の青い瓦を使った本館の屋根です。
これが「青瓦台」という名称の由来になっており、韓国文化の象徴とも言えるデザインとなっています。
日本の総理大臣官邸が政策決定や行政運営の中心であるのに対し、青瓦台はそれに加えて、公式行事や外交的な接遇にも大きく関わる場所でした。
また、大統領夫人の執務室や大統領一家の私邸機能も備えていたことから、より包括的な役割を持っていたといえるでしょう。
このように、青瓦台は単なる政治施設ではなく、国家の顔とも言える場所であり、今ではその内部を実際に歩いて見学できる貴重な歴史的スポットとなっています。
外国人でも青瓦台を見学できますか?


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青瓦台は外国人観光客でも見学が可能です。
韓国の歴史や政治の中心であった場所を体験できる貴重な観光地であり、韓国政府は国内外からの訪問者を受け入れる体制を整えています。
特に、観光を目的とした短期滞在中の外国人でも、いくつかの条件さえ満たせば、誰でも入場できます。
まず、外国人が青瓦台を見学する方法には「事前予約」と「当日受付」の2つの手段があります。
オンライン予約は、韓国の携帯電話番号による本人確認が必要なため、韓国在住者や長期滞在者でなければ利用が難しいのが実情です。
一方、短期滞在中の観光客の場合は、現地にある「正門」または「春秋37門」に設置された総合案内所で、当日受付をすることができます。この方法であれば、韓国の携帯電話番号を持っていない人でも安心して入場可能です。
当日受付は1日2回、午前9時と午後1時30分に行われ、先着順で受付が始まります。受付の際には、必ずパスポートなどの身分証明書を提示してください。
受付が完了すると、紙製のリストバンドが配布され、これがその日の入場証となります。なお、1日の入場者数には上限(最大2,000人)があるため、観光シーズンや週末は早めに現地へ到着することをおすすめします。
さらに、65歳以上の高齢者や障がい者、国家保勲者も現地での当日受付が可能で、外国人に限らず柔軟な対応が取られています。こうした配慮により、多様な立場の来場者が青瓦台を見学できるようになっています。



青瓦台は、韓国の歴史と伝統建築を間近で感じることができる稀有な場所です。外国人であっても十分にその魅力を堪能できますので、旅程に余裕がある方は、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
青瓦台を組み込んだソウル2泊3日モデルコース


青瓦台(イメージ) 画像出展:ソウル観光財団
青瓦台を訪れる予定のある方には、他の名所と組み合わせた効率的なソウル旅行のプランを立てることが大切です。
ここでは、初めて訪れる方にも無理のない2泊3日のモデルコースをご紹介します。
1日目は、ソウル到着後にまずホテルにチェックインし、午後から「仁寺洞(インサドン)」や「益善洞(イクソンドン)」などの伝統的な韓屋エリアを散策するのがおすすめです。伝統茶屋や雑貨店が並ぶ通りをゆっくり歩けば、韓国の文化を肌で感じることができます。夕食は通仁市場で「お弁当カフェ体験」を楽しむのもユニークです。
2日目は朝から青瓦台の見学を組み入れましょう。午前9時に現地へ到着し、混雑を避けてスムーズに入場するのが理想的です。観覧後は隣接する「景福宮(キョンボックン)」や「国立民俗博物館」へ足を伸ばすのもおすすめです。午後は光化門広場を散策し、夜には明洞や東大門のナイトショッピングを楽しむと、1日が充実します。
最終日となる3日目は、ホテルをチェックアウト後、Nソウルタワーや弘大(ホンデ)など、若者文化が集まるエリアを訪れるとよいでしょう。ショッピングやカフェでのんびり過ごしながら、最後の時間を満喫できます。夕方のフライトでも、無理なく移動できるようなプランです。
このように、青瓦台を軸にしながらソウルの代表的なスポットを効率よく巡ることで、初めての韓国旅行でも満足度の高い2泊3日を実現できます。
青瓦台見学に役立つアクセス方法と注意点


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- 青瓦台への行き方・アクセス方法を詳しく紹介
- 観覧に必要な時間の目安と回り方のコツ
- 青瓦台周辺を巡回するシャトルバスの利用方法
- 青瓦台見学時に守るべきマナーと禁止事項
- 見学できる施設と観光スポットを紹介
青瓦台への行き方・アクセス方法を詳しく紹介


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青瓦台へのアクセスは、公共交通機関を利用すれば非常に便利です。
青瓦台の最寄り駅は、地下鉄3号線「景福宮駅」や「安国駅」となっており、どちらの駅からも徒歩20分前後で到着します。ただし、道中には坂道が多く含まれているため、歩きやすい靴を履いて訪れることをおすすめします。
より快適にアクセスしたい場合は、「01番循環バス」を利用すると便利です。
このバスは、Nソウルタワーや市庁駅、光化門などソウル市内の主要エリアを巡回しており、青瓦台周辺にも停留所があります。
運行は朝6時半から夜11時ごろまでで、平日は7〜13分間隔で運行しているため、スムーズに移動できます。
また、2024年からは青瓦台まで直行するシャトルバスの運行区間が拡大されており、市庁駅や光化門駅から直接アクセスできるようになりました。観光客にとっては移動時間を短縮できるありがたいサービスです。
なお、週末は一部の道路が歩行者天国となるため、バスのルートが変更されたり停車位置が異なる場合があります。
訪問前には公式ウェブサイトで最新のアクセス情報を確認しておくと安心です。



シャトルバスに関しては詳しく後述しますのでチェックしてください!
観覧に必要な時間の目安と回り方のコツ


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青瓦台の観覧に必要な所要時間は、建物の内部を含めてじっくり見て回る場合でおよそ1時間30分から2時間程度です。
敷地は広く、本館、迎賓館、官邸、緑地園、七宮など複数のエリアが点在しているため、効率よく見学するにはルートの組み立てが重要です。
まず、入口から近い本館を最初に訪れるのが一般的な流れです。
1階では大統領夫人の執務室や接見室を、2階では歴代大統領の肖像画や執務スペースを見学できます。
階段移動が中心なので、足元に不安がある方は、スタッフに申し出ればエレベーターの案内を受けることも可能です。
続いて、春秋館や迎賓館、官邸などを順に回ると、建築や外交の歴史をより深く感じられます。
さらに自然を楽しみたい方は、緑地園や無窮花の丘での散策を加えるとよいでしょう。写真撮影が許可されている場所も多いため、カメラやスマートフォンの充電も忘れずに準備しておくと安心です。
混雑を避けたい場合は、開場直後(午前9時)に到着することをおすすめします。
午後になるとツアー団体や現地受付の来訪者が増えるため、建物内や移動ルートがやや混雑しがちです。
事前に回り方のイメージを持っておけば、時間を無駄にせず、青瓦台の多様な魅力を余すことなく体験することができます。
青瓦台周辺を巡回するシャトルバスの利用方法


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青瓦台を訪れる際に便利なのが、青瓦台周辺を巡回する無料のシャトルバスです。
このサービスは、アクセス性を高め、訪問者の移動をスムーズにするために運行されており、初めての観光でも迷わず目的地にたどり着くことができます。
バスの主な停留所には、市庁駅、光化門駅、青瓦台春秋館、青瓦台迎賓館などが含まれており、観光に便利なエリアを効率よく結んでいます。
中でも「市庁駅2番出口」や「光化門駅2番出口」は乗車に適したポイントとして知られ、ソウル中心部から青瓦台方面へ向かう際の起点になります。
バスの運行開始時刻は午前8時30分から(変更の場合もあり)で、以前よりも30分早くなり、朝の見学にも対応できるようになりました。
このシャトルバスは無料で利用でき、特に注目すべきなのは車いすリフト付きバスも常時運行されていることです。以前は週末のみの運行でしたが、現在は毎日運行となり、移動に不安のある方にも配慮されています。
一方で、週末には青瓦台前の一部道路が歩行者天国として開放されるため、シャトルバスが青瓦台前の停留所で折り返し運行となる点には注意が必要です。
その場合、三清洞(サムチョンドン)方面への接続が一時的に中断されることがあります。
移動時間を短縮したい、もしくは快適に青瓦台周辺を観光したいと考えている方は、この巡回バスを活用することで、時間と労力の節約につながります。



訪問前にはバスの最新ルートや運行スケジュールを確認しておくと安心です。
青瓦台見学時に守るべきマナーと禁止事項


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青瓦台は、かつて韓国の大統領が執務を行い、国家の重要な決定が下された歴史ある場所です。
そのため、観覧者には一般的な観光地以上に、一定のマナーと規則の遵守が求められます。
まず、騒音を出すような行為は控えましょう。大声での会話や走り回る行動は他の観覧者の迷惑になるだけでなく、施設の厳粛な雰囲気を損ねてしまいます。
また、敷地内での飲酒・喫煙・炊事行為、宗教活動、営利目的の撮影や販売行為などは禁止されています。
特に注意が必要なのは、観覧区域外への立ち入りです。立ち入り禁止のエリアに誤って進入すると、警備上の問題にもなりかねません。敷地内の案内表示に従い、指定されたルートを通行するようにしてください。
持ち込み禁止物にも配慮が必要です。大量のゴミが出る食品類、刃物、火気、ドローン、スピーカー、運動用具などは一切持ち込み不可です。これらの物品を携帯していると、入口で入場を断られる可能性があります。
さらに、建物や文化財に手を触れたり、損傷させる行為も厳しく禁じられています。
環境保護の観点から、青瓦台では使い捨て用品の配布も行われていませんので、必要なものは持参しましょう。夏場は日傘や水筒の持参が推奨されています。
訪問時には、こうした規則を守ることで、全ての来場者が安全かつ快適に青瓦台を楽しむことができます。マナーを守った行動が、歴史ある空間に対する敬意の表れとなります。
見学できる施設と観光スポットを紹介


青瓦台(イメージ) 画像出展:ソウル観光財団
青瓦台の敷地内では、複数の施設を自由に見学できます。敷地全体は広大で、韓国の歴代大統領が実際に執務や生活をしていた空間が、今では観光客にも開放されています。
中心となるのは、やはり青い瓦屋根が印象的な「本館」です。ここでは大統領の執務室をはじめ、大階段、接見室、会議室などの内部を見学することができます。
2階の「世宗殿室」には歴代大統領の肖像画が展示されており、韓国近代政治史を視覚的に学ぶことができます。
本館の左手にある「迎賓館」は、外国からの賓客を迎えるための施設で、18本の石柱が立ち並ぶ壮麗な外観が特徴です。また、本館の右手には報道機関向けの「春秋館」があり、記者会見などが行われていた場所も見どころの一つです。
そのほか、歴代大統領が記念植樹を行った木々が並ぶ「緑地園」、ムクゲの花が咲く「無窮花の丘」、伝統的な東屋である「常春斎」、そして大統領一家が生活していた「官邸」など、建物ごとに異なる役割や歴史があります。
また、敷地内の高台には「五雲亭」や「枕流閣」など、朝鮮時代の風流文化を感じさせる東屋もあり、写真スポットとしても人気です。トレッキングコースのような小道を進めば、自然と歴史の両方を味わえるでしょう。
青瓦台の見学は、単なる建物の鑑賞にとどまらず、韓国の政治・文化・建築美を一度に体験できる貴重な機会です。



しっかり時間を確保し、施設の背景にあるストーリーにも触れてみることをおすすめします。
青瓦台見学のポイントをまとめて確認しよう
記事のポイントをまとめました。
- 青瓦台はかつての大統領官邸であり政治の中枢だった施設
- 韓国語では「청와대(チョンワデ)」と表記される
- 名称は本館屋根の青い瓦に由来している
- 1948年に大韓民国初代大統領・李承晩が使用を開始
- 2022年5月より一般公開され、観光名所として注目されている
- 日本でいう総理大臣官邸と赤坂迎賓館を合わせたような存在
- 外国人観光客も見学可能で、当日受付にも対応している
- 現地受付は正門または春秋門で行われ、パスポートが必要
- 混雑を避けるには午前中の早い時間の訪問が効果的
- 敷地内では本館・迎賓館・官邸・緑地園などを見学できる
- 所要時間は1時間半から2時間程度が目安
- 最寄り駅は景福宮駅または安国駅で、徒歩約20分かかる
- 市内循環シャトルバスや専用シャトルバスでのアクセスが便利
- 観覧時には飲酒・喫煙・騒音行為などが厳しく禁止されている
- 使い捨て用品の提供はなく、マイボトルや日傘の持参が推奨される